【キャリア理論】アルダファのERG理論をサクッと理解

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チャチャ

RPG理論だっけ?ゲームの話?

まい

ERG理論ね。アルダファも実は頻出。ぜひチェックしておきましょう!

アルダーファのERG理論は、クライエントの「働く動機=モチベーション」を理解するための重要な理論です。

マズローの「欲求5段階説」を発展させたもので、試験ではマズローとの違いを比較する問題が頻出します。

クレイトン・アルダーファーのキーワード

・ERG理論
・存在欲求・関係欲求・成長欲求

目次

インフォグラフィック版

1. ERG理論の3つの基本欲求

下のタブをクリックして、それぞれの欲求の詳細を確認してください。

2. 欲求がどう作用するか?理論の原則

ボタンで欲求の動きを切り替え、マズロー理論との決定的な違いを体感しましょう。

原則を選択してください

G: 成長欲求
R: 関係欲求
E: 生存欲求

3. マズロー理論との比較

2つの理論の欲求がどのように対応しているかを視覚的に確認しましょう。

4. キャリアカウンセリングでの活かし方

理論を実践にどう結びつけるか、具体的なシナリオを見てみましょう。

シナリオ1:表面的な訴えの裏を読む

クライエントが「給料が低い(E)んです」とだけ訴えている場合。カウンセラーは「もしかしたら、仕事で認められたい(R)、成長したい(G)という欲求が満たされていないのかもしれない」という仮説を持ち、深掘りした質問を投げかけることができます。

シナリオ2:現実的な目標設定

「もっと成長したい(G)けど、今の職場ではチャンスがない」というクライエントに対して。「ではまず、今の職場で人間関係を良くする(R)ことから始めて、協力者を探してみませんか?」と、より満たしやすい欲求に焦点を当てたアプローチを提案できます。

1. ERG理論の基本:3つの欲求

アルダーファは、人間の欲求を以下の3つのカテゴリーに分類しました。

① 生存欲求 (Existence Needs: E)

  • 内容: 生理的・物質的な欲求。生きていくために必要なもの全般。
  • 具体例: 給料、賞与、安全な労働環境、福利厚生など。
  • マズロー理論との関連: 「生理的欲求」「安全的欲求」に相当。

② 関係欲求 (Relatedness Needs: R)

  • 内容: 他者と良好な人間関係を築き、社会的な存在として認められたいという欲求。
  • 具体例: 上司や同僚との良好な関係、他者からの承認や尊敬など。
  • マズロー理論との関連: 「社会的欲求」「尊厳欲求(他者からの承認)」に相当。

③ 成長欲求 (Growth Needs: G)

  • 内容: 自己の能力を高め、成長したいという内面的な欲求。
  • 具体例: 仕事での達成感、自己成長、スキルの習得、責任ある仕事への挑戦など。
  • マズロー理論との関連: 「尊厳欲求(自己尊重)」「自己実現の欲求」に相当。

2. 試験の最重要ポイント!ERG理論の3つの原則

マズロー理論との決定的な違いがここにあります。

① 充足・進行の原則 (Satisfaction-Progression)

下位の欲求が満たされると、その一つ上の欲求に関心が移っていくという考え方です。(マズローと同様)

  • : 生活が安定した(E)→ 職場の人間関係を良くしたい(R)。

② ★最重要★ フラストレーション・退行の原則 (Frustration-Regression)

高次の欲求が満たされない(フラストレーション)と、その一つ下の、より満たしやすい欲求に後戻り(退行)するという、ERG理論の最大の特徴です。

  • : 成長できる仕事がしたい(G)のに機会がない → せめて職場の人間関係(R)だけでも良くしようとする。
  • : 職場で認められたい(R)のに孤立している → お金や待遇(E)への執着が強くなる。

③ 複数の欲求の同時存在

マズローと異なり、複数の欲求が同時に存在し、強まることもあると考えます。

  • : 「やりがいのある仕事(G)」「良い人間関係(R)」「高い給料(E)」を同時に求める。

3. 【まとめ】マズロー理論との比較表

項目マズローの欲求5段階説アルダーファのERG理論
欲求の数5段階3つ (E, R, G)
欲求の階層厳格な階層構造柔軟な構造
進行方向低次から高次への一方向のみ低次⇔高次 の双方向(退行あり)
欲求の同時性一度に一つの欲求複数の欲求が同時に活性化
最大の特徴自己実現が最終目標フラストレーション・退行の原則

4. キャリアカウンセリングでの活かし方

  • 表面的な訴えの裏を読む: クライエントの「給料が低い(E)」という訴えの裏に、満たされない「成長欲求(G)」や「関係欲求(R)」がないか仮説を立てる。
  • 現実的な目標設定: 高次の欲求充足が難しい場合、まず満たしやすい低次の欲求に焦点を当てるアプローチを提案する。
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